Takeshi Fukao, Department of Mathematics, Kyoto University of Education

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非線形発展方程式セミナー@KUE

発展方程式

 無限次元関数空間上の常微分方程式を総称して発展方程式と呼ぶ。 特に時間変数についての常微分方程式を適切な関数空間上で考察することで、様々な現象を記述する偏微分方程式がこの枠組みで取り扱えることがよく知られている。 現代では時間微分を含む様な偏微分方程式を総称して発展方程式と呼ぶこともある。

セミナーの趣旨

 線形、非線形に関わらず発展方程式やその応用、さらに広くは時間発展偏微分方程式とその周辺に関連する話題について、研究者間の情報共有並びに大学院生の学びの動機付けを目的としてセミナーを不定期で行っている。

開催責任者 深尾 武史(京都教育大学)
水上 雅昭(京都教育大学)

2021年度 今後のセミナーの予定

    第--回非線形発展方程式セミナー@KUE

  • 日時: 2022年2月15日(火)16:30-18:00
  • 場所: zoomミーティング
  • 講演者: 柏原 崇人 氏(東京大学大学院 数理科学研究科)
  • 題目: TAB

 参加ご希望の方は深尾までメール下さい。zoomに関する情報をお送りします。

これまでのセミナー

    第18回非線形発展方程式セミナー@KUE

  • 日時: 2021年4月20日(火)16:30-18:00
  • 場所: zoomミーティング
  • 講演者: 水上 雅昭 氏(京都教育大学 教育学部)
  • 題目: 感応性関数をもつKeller-Segel系の大域解の存在と漸近挙動
  •  本研究では感応性関数をもつKeller-Segel系について扱う。 Keller-Segel系は生物の集中現象を記述した数理モデルであり、 Keller-Segel系の解のふるまいは大きな研究テーマとなっている。 感応性関数は集中現象を抑制するような性質を記述しているものの、 扱いの困難さから感応性関数をもつKeller-Segel系の研究はあまり進展していなかった。
     本講演では、感応性関数をもつKeller-Segel系の大域解の存在と解の挙動について得られた結果を報告する。 大域解の存在に関しては横田智巳先生 (東京理科大学)との共同研究、 解の挙動に関してはTobias Black氏 (Paderborn University)、 Johannes Lankeit氏 (Leibniz University Hannover)との共同研究に基づく。

    第19回非線形発展方程式セミナー@KUE

  • 日時: 2021年5月18日(火)16:30-18:00
  • 場所: zoomミーティング
  • 講演者: ZHANPEISOV Erbol 氏(東京大学大学院 数理科学研究科)
  • 題目: 非線形放物型方程式系の符号変化解の爆発評価
  •  本講演では非線形放物型方程式系であるParabolic Gross-Pitaevskii system及びその一般化方程式系の符号変化する爆発解に関して爆発の速さの評価を、 非線形項の指数がソボレフ劣臨界の場合に考察する。 単独方程式の場合ソボレフ劣臨界では、空間一様な解と同じ速さで爆発することが知られている。 講演の前半では単独方程式の場合に焦点を当て、爆発評価を得る代表的な2つの手法を紹介する。 講演の後半では方程式系の解の爆発評価ついて得られた結果を報告する。 主結果の証明では方程式系の持つ相似性やエネルギーといった数学的構造に着眼するが、単独方程式の場合と異なる点についても触れる。

    第20回非線形発展方程式セミナー@KUE

  • 日時: 2021年6月15日(火)16:30-18:00
  • 場所: zoomミーティング
  • 講演者: 寺澤 祐高 氏(名古屋大学大学院 多元数理科学研究科)
  • 題目: Weak Solutions for a Diffuse Interface Model for Two-Phase Flows of Incompressible Fluids with Different Densities and Nonlocal Free Energies
  •  We prove existence of weak solutions for a diffuse interface model for the flow of two viscous incompressible Newtonian fluids with different densities in a bounded domain in two and three space dimensions. In contrast to previous works, we study a model with a singular non-local free energy, which controls the fractional Sobolev norm of the volume fraction. We show existence of weak solutions for large times with the aid of an implicit time discretization. This talk is based on a joint work with Professor Helmut Abels (Regensburg).

    第21回非線形発展方程式セミナー@KUE

  • 日時: 2021年7月20日(火)16:30-18:00
  • 場所: zoomミーティング
  • 講演者: 田中 悠也 氏(東京理科大学大学院 理学研究科)
  • 題目: 弱いシグナル生成を伴うロジスティック項付き準線形走化性方程式の解の爆発
  •  本研究では弱いシグナル生成を伴うロジスティック項付き準線形走化性方程式の解の爆発について考える。 走化性方程式は化学物質に引き寄せられる走化性をもつ生物の集中現象を表した方程式であり、 生物の増殖と死滅を表すロジスティック項が付いた場合は、 その抑制効果により解の爆発は起こりにくいと考えられる。 本講演ではそれに加えて、 さらに弱いシグナル生成を伴う場合に得られた解の爆発についての結果を報告する。

    第22回非線形発展方程式セミナー@KUE

  • 日時: 2021年9月7日(火)16:30-18:00
  • 場所: zoomミーティング
  • 講演者: 千代 祐太朗 氏(東京理科大学大学院 理学研究科)
  • 題目:シグナル依存型感受性関数をもつ準線形誘引・反発型走化性方程式系の解の有界性
  •  本研究では、非線形拡散項及びシグナル依存型感受性関数を含む、 準線形誘引・反発型走化性方程式系の解の有界性について考える。誘引・反発型走化性方程式は、ある化学物質に引き寄せられ、 かつ別の化学物質に反発して離れていく性質をもつ生物の動きを記述する方程式である。 拡散項と感受性関数がともに線形の場合には、この方程式の解の有界性は既に得られているが、 そうでない場合には解の有界性は示されていなかった。本講演では、拡散項と感受性関数がともに非線形性をもつ場合に解の有界性に関する結果を導く。

    第23回非線形発展方程式セミナー@KUE

  • 日時: 2021年10月19日(火)16:30-18:00
  • 場所: zoomミーティング
  • 講演者: 佐藤 光汰朗 氏(東北大学大学院 理学研究科)
  • 題目: 時間微分項に特異かつ退化な非線形作用素を伴う発展方程式について
  •  本研究では,時間微分項にある極大単調作用素を伴う非線形発展方程式について考察する. 本方程式の特徴は,時間微分項に掛かる作用素が特異性と退化性を併せ持つ点にある. これにより解のア・プリオリ評価の導出が困難になる一方で, 一般的な熱方程式では成り立たないエネルギー保存則などの性質が成り立つようになる. 本講演では,主に (1) Minimizing Movementスキームに基づく時間局所解の構成,(2) 解の定性的性質,(3) 時間大域解の構成および漸近挙動 について述べる. また,講演では本方程式を考察する背景についても述べる.

    第24回非線形発展方程式セミナー@KUE

  • 日時: 2021年11月16日(火)16:30-18:00
  • 場所: 京都教育大学1A413教室(zoom同時配信)
  • 講演者: 内田 俊 氏(大分大学理工学部)
  • 題目: ハイパーグラフラプラシアンを主要項とする発展方程式について
  •  本講演では、有限集合とそれらの接続を表す部分集合族、 及び接続の重みの3つ組である(重み付き)ハイパーグラフの上で定義される、 「ハイパーグラフ(p-)ラプラシアン」と呼ばれる多価非線型作用素、 およびこれを主要項とする常微分方程式について考察する。 通常のグラフ(部分集合族が2元集合のみからなる場合)については この「ラプラシアン」は頂点上のランダムウォークを特徴づける行列を表現し、 Webページの重要度評価アルゴリズム(PageRank)や ネットワークのボトルネック検出(Cheegerの不等式)といった応用例がある。 「ラプラシアン」は様々な方針でハイパーグラフの場合に一般化されているが、 本研究ではYoshida (2019)による定義を採用した。 この定義では「ハイパーグラフラプラシアン」はある凸関数の劣微分として 与えられる為、抽象理論により初期値問題の可解性はすぐに示される。
     本講演ではまず「ハイパーグラフラプラシアン」の定義を紹介し、 微分方程式解析の道具立てとしてこの非線型多価作用素の基本的な性質、 より具体的にはPoincare-Wirtinger型の不等式が成立することを示す。 また「ハイパーグラフラプラシアン」は 強圧性の破綻、質量保存則といった、偏微分方程式における zero-Neumannラプラシアンと類似した性質を持つことについても解説し、 これらを踏まえて常微分方程式の解析(解の時間減衰評価と時間周期解の構成) を行う。
     なお本講演は池田正弘氏(理化学研究所/慶應義塾大学理工学研究科) との共同研究(投稿中、arXiv: https://arxiv.org/abs/2107.14693)に基づく。

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