令和4年11月26日(土)、第16回「これからの算数・数学教育を考える会」をオンライン開催しました。
この会は、京都教育大学の第4期中期目標・中期計画の取組の一環として、大学と附属学校等が連携して算数・数学のカリキュラムを開発・実践し、
広く学校現場への発信・交流を目的にしています。
会ではまず、樋口万太郎教諭(香里ヌヴェール学院小学校)から「1人1台端末の算数授業」についての発表がありました。
算数授業において,端末使用が子どもの考えを集約することのみに留まらず、授業全体の設計も考慮すべきであるという指摘がされました。
具体的な実践事例では、学習者が自ら端末を活用して算数科の学習内容を深めていく姿についても紹介されました。
続いて、谷陽良教諭(京都市立洛南中学校)から「中学生を対象とした数学と理科の統合型授業の成果と課題」についての発表がありました。
台車の動きに関わるデータを専用の機器やアプリを通して集約し、それをグラフ化し考察するという教科を統合する学習の実践事例が報告されました。
質疑応答では、グラフ化に伴う活動の発展可能性や次なる教育実践への取り組みの展望について議論されました。
最後に、黒田恭史教授(京都教育大学数学科)から「GIGAスクール時代の「図形」指導のあり方」についての発表がありました。
Society 5.0時代における図形教育は、コンピュータと3Dプリンターを活用するなど、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)が相互に関連しあった内容を新たに開発し、
実践していくことが重要であるとの提案がなされました。
会には13都府県より57名(学校関係18名、学生32名、大学関係6名、一般1名)の参加申込がありました。
次回は令和5年2月18日に
第17回「これからの算数・数学教育を考える会」をオンライン形式で開催します。